高度な設定

このコーナーでは、Microsoft Office 2016の各アプリケーションやサービスの、新機能を紹介します。Office 2016は、2015年9月に発売されましたが、以降、さまざまな機能追加や改善がなされています。Office Premium搭載PCかOffice 365 Soloを使っている人は、自動的にそれらが利用可能となります。

第2回目は、手書きを活用した新機能をご紹介します。

※一部、Insider Preview利用者のみ先行利用可能なものも含まれます。また、Office 365は常時アップデートされているため、対応アプリや、内容について、更新されている場合があります。

■1. 自然なジェスチャで編集する□対応アプリ: Word

リボンの[描画]タブで[インクエディター](デジタイザではなくタッチ操作の場合は[タッチして描画する]も)を選択します。この状態で、選択したいテキストを手書きの丸で囲むと、単語や文章、段落を選択できます。書式設定ツールバーが表示されるので、テキストのフォントやスタイルをすぐ変更できます。

テキストの一部や全体に対して、横線や斜め線を引くと、その箇所を削除できます。テキストを削除しない場合は、[元に戻す]を選択します。

[ペン]グループから蛍光ペンを選択し、テキストに蛍光ペンを引くと、そのテキストがマーカー色で強調表示されます。

■2. 図形認識□対応アプリ: PWord、Excel、PowerPoint

タッチやペンに対応したPCでは、描画を図形に自動的に変換できます。リボンの[描画]から[図形に変換](デジタイザではなくタッチ操作の場合は[タッチして描画する]も)を選択する状態で、フリーハンドで図形を描くと、きれいな円形、三角形、矩形などを描けます。

図形の形が思い通りでない場合は、(デジタイザではなくタッチ操作の場合は[タッチして描画する]の選択を解除し)図形をタッチすると、修正や、回転、拡大/縮小などができます。

■3. インクの再生□対応アプリ: Word、Excel、PowerPoint

リボンの[描画]から[インクの再生]を押すと、手書き入力を最初から最後まで再生できます。頭出しボタンを押し、前方や後方に再生して、一手ずつ再生したり、逆再生したりもできます。文章に手書きの注釈を入れた場合など、順を追って説明したり、流れを分かりやすく示したりできます。

2月1日にWindows 10 Insider Previewの最新ビルド15025がリリースされた。さらに2月12日まで、バグ潰し大会の「Bug Bash」が開催されている。

Windows 10の最新情報を常にウォッチしている探偵・ヤナギヤが、Windows 10にまつわるギモンに答える本連載。
基本技から裏技・神技、最新ビルドのInsider Previewの情報まで、ドド~ンと紹介します。

YouTubeに投稿されたBug Bashの紹介動画

みんなでWindows 10のバグを潰そう
2月1日にWindows 10 Insider Previewの最新ビルド15025がリリースされた。さらに、2月3日からは、バグ潰し大会の「Bug Bash」が開催されている。「Bug Bash」はユーザーが参加して、指示に従った操作を行い、バグを探す検証イベントで、今までに何度も実施されている。

この機能は「フィードバックHub」からアクセスできる。「フィードバックHub」を起動したら、「クエスト」タブを開き、クエストの一覧からバグ探しを行おう。指示に従って操作し、問題がなければ「完了」をクリック。バグを見つけたら、報告すればいい。この積み重ねが、Windows 10のアップデートに反映されるので、興味があるならぜひ参加したい。

なお、Windows 10 Insider Previewのビルド15025は、64ビット版のみWindows Updateでアップデートできる。32ビット版はアップグレードに問題があるため、リリースされていないのだ。ビルド15025にアップデートできなかったり、32ビット版環境の場合は、マイクロソフトのサイトから、ISOファイルをダウンロードしてインストールする手もある。

これでズバッと解決!

2月3日から12日まで、「Creators Update」に向けたバグ潰し大会が実施されている。時間があるときに、チャレンジしてみよう。思わぬ使い方を発見するチャンスになることもある

 

度重なるアップデートによって、次第に使いやすさを向上させつつある「Windows 10」。普段、何気なく使っているかもしれないが、いつのまにか追加された新機能や知らずに過ごしていた便利な機能、隠れた機能なども存在する。本連載では、そんな知っておくと便利なWindows 10のTipsを紹介する。

■Microsoftアカウントのカード情報を変更するには

「ストア」で有料アプリを購入したり、[映画とテレビ]で映画を見たり、OneDriveの容量を拡張したり……。

Windows 10で有料サービスを利用する場合、Microsoftアカウントに紐付けされたクレジットカードを使うことが多いかと思いますが、そのクレジットカード情報はどこで管理するのでしょうか?

Microsoftアカウントに紐付けされたクレジットカード情報は、Microsoftアカウントの管理ページから確認、変更することができます。

表示方法は、複数あり、「設定」の[アカウント]からアクセスすることもできますが、支払い情報のページを直接表示するなら、「ストア」を使うのが簡単です。アカウントアイコンをクリックして、[お支払い方法]を選択すると、直接、クレジットカード情報のページにアクセスできます。

新しく入手したクレジットカードを登録して、以前のカードを削除すれば、カードの入れ替えも簡単です。

Windows 10で「スタートアップ」にプログラムを登録する方法

C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup が「スタートアップ」フォルダとなる

Windows 10で、起動時にプログラムが自動実行されるように、[スタート]メニューの[スタートアップ]フォルダにプログラムのショートカットを登録する方法を紹介する。


Windowsの起動と一緒に、特定のアプリケーションを実行させるようにするには、[スタートアップ]フォルダにアプリケーションのショートカットを登録すればよい。

Windows 7までは、[スタート]メニューに[すべてのプログラム]-[スタートアップ]フォルダがあったため、比較的簡単に登録ができた。しかしWindows 8以降、[スタートアップ]フォルダが表示されなくなったため少々登録方法が分かりにくくなっている。

Windows 10の場合、デフォルトでは以下の場所が[スタートアップ]フォルダとなる。エクスプローラでこのフォルダを開き、起動時に実行させたいプログラムのショートカットをコピーしておけばよい。

○ユーザーごとの[スタートアップ]フォルダのパス

C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup

○全ユーザー共通の[スタートアップ]フォルダのパス

C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup

なお、デフォルトではAppDataフォルダ以下が隠しフォルダになっている。エクスプローラでたどるには、エクスプローラの[表示]メニューを開いて、「隠しファイル」にチェックを入れると表示される。

Windows 10の「Windows Update」は、Windows 8.1以前のWindows Updateから仕様が大きく変更されています。個人ユーザーに影響する部分としては、次のような変更が行われました。

Pro以上のエディションならば、「自動更新の無効化」の制御も可能

・「コントロールパネル」からWindows Updateが削除された
・標準の設定UI(ユーザーインタフェース)からは「自動更新」を無効化できない
・インストール対象の更新プログラムを選択できない
・更新プログラムのダウンロードサイズが示されない
・「累積的な更新プログラム」が標準になった(個別の更新プログラムとして提供されない)
・問題のある更新プログラムをブロックする方法が難しい
・新しいバージョン(ビルド)へのアップグレードもWindows Updateで自動インストールされる

Windows 10のWindows Updateは既定で「自動」であり、詳細オプションで「再起動の日時を設定するように通知する」を選択することで、最大7日間、再起動を延期することができました。

再起動の日時を設定しなければ「1日以内(24時間後)」に自動的に再起動が行われますが、時間的に猶予があるため、「再起動の日時を設定するように通知する」を選択している限り、勝手に再起動されるという場面に遭遇することはあまりなかったと思います。

個人ユーザーでもPro以上のエディションを利用している場合は、「ローカルコンピューターポリシー」の「コンピューターの構成\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\Windows Update\自動更新を構成する」ポリシーを利用して、「自動」「再起動の日時を設定するように通知する」以外の更新オプションを構成することができます。

Homeエディションの場合、一部のポリシー設定はレジストリを直接編集することで制御できる場合がありますが、残念ながら「自動更新を構成する」ポリシーのレジストリ設定は無視されます。

●個人から見たWindows 10のWindows Update――バージョン1607から

Windows 10 Anniversary Update バージョン1607では、Windows Updateにまた大きな変更が行われました。詳細オプションにあった「自動」「再起動の日時を設定するように通知する」の設定がなくなったのです。

Windows 10 バージョン1607からのWindows Updateは「自動」になり、更新後の再起動は新たに追加された設定項目である「アクティブ時間」(既定は8:00~17:00)外にスケジューリングされるようになりました。

更新後の再起動が必要な場合は、「再起動が必要です」という通知があります。この通知に気が付けば、これも新たに追加された設定項目である「再起動のオプション」を開いて、最大7日間、自動的な再起動を延期できます。しかし、「再起動が必要です」の通知がポップアップされるのはほんの数秒間であり、見過ごしてしまうことも多いはずです。

スケジューリングされた再起動は、ユーザーがサインイン中であろうと、アプリケーションを実行中であろうと、半ば強制的に実行されます。データの復元機能がある一部のアプリケーション(なぜか「ペイント」にはある)を除き、未保存のデータは再起動によって失われてしまうのです。

アクティブ時間の幅は最大12時間までしか設定できないため、例えば、アクティブ時間が既定の「8:00~17:00」の場合は、17時台にスケジューリングされてしまう場合があります。ちなみに、この再起動のスケジュールは、「タスクスケジューラ」(taskschd.msc)の「\Microsoft\Windows\UpdateOrchestrator」にある「Reboot」タスクで行われます。

筆者がこれまで確認した限りでは、Pro以上のエディションの場合、自動更新による更新プログラムのインストール後の再起動は、「コンピューターの構成\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\Windows Update\スケジュールされた自動更新のインストールで、ログオンしているユーザーがいる場合には自動的に再起動しない」ポリシーを使用してブロックできるかもしれません。このポリシーを有効にすると、「Reboot」タスクが時間になると再スケジュールされるような動きをしました。

ただし、「更新のチェック」をクリックして手動で開始した場合には適用されないようです。“かもしれない”と言ったのは、このポリシーを構成していても再起動されたという報告を目にしたからです。以前からあるWindows Update関連のポリシーには、Windows 10に使えるものと使えないものがあるようです。どうなっているのか、実際にポリシーの効果を検証してみなければ分からないのがもどかしいところです。

●企業におけるWindows 10とWindows Server 2016の更新管理

「デスクトップエクスペリエンス」(従来の「GUI使用サーバー」)オプションでインストールされたWindows Server 2016のWindows Updateは、Proエディション以上のWindows 10 バージョン1607と共通です。違いは、Windows Updateの既定が「自動」ではなく、「インストールを通知」になっている点です。なお、「Server Core」インストールのWindows Server 2016は、Windows 10の新しいWindows Updateの機能を搭載していません。

マイクロソフトは「Windows as a Service」に基づいて、Windows 10の複数のバージョン(ビルド)に対して、「品質更新プログラム」と「機能更新プログラム」(旧称、機能アップグレード)のサポートを提供しています。

過去3つのバージョン(ビルド)がサポートされるため、現在、Windows 10初期リリース(「バージョン1507」と呼ぶこともあります)、Windows 10 バージョン1511、Windows 10 バージョン1607の3つのバージョン(ビルド)がサポート対象になっています。2017年春に予定されている「Windows 10 Creators Update」がリリースされれば、Windows 10初期リリースはサポート対象から外れることになります。

Windows 10の新しいバージョン(ビルド)は、まず「Current Branch(CB)」に提供され、おおむね、その4カ月後に「Current Branch for Business(CBB)」に対して提供が始まります。Windows 10の既定はCBですが、Windows 10の詳細オプションの「アップグレードを延期する(バージョン1607以降は「機能の更新を延期する」)」を選択することでCBBに切り替えることが可能です。

「Windows Update for Business」と呼ばれるポリシー設定を利用すれば、CBBへの新しいバージョン(ビルド)の提供をさらに延期することが可能です。CBとCBB、CBBのさらなる延期により、サポート対象のバージョン(ビルド)が複数(バージョン1607のCB提供以降は常に3つ)存在することになります。

Windows 10の3つのバージョン(ビルド)、Windows Server 2016の2つのインストールオプションの違い(もう1つ「Nano Server」がありますが、Nano Serverは手動更新のみ)、これに以前のバージョンのWindowsが加われば、それだけでも更新管理が複雑になることは容易に想像できるでしょう。Windows 10のWindows Updateの機能はバージョン(ビルド)アップごとに変更が加えられており、さらに状況を複雑にしています。

●Windows 10の複数バージョン混在環境はポリシー管理が大変

Windows 10のWindows Updateの仕様は、バージョン(ビルド)アップごとに変更が加えられています。個人向けの部分は既に紹介した通りです。企業向けの機能も継続的に変更が加えられています。

例えば、Windows Update for Business(CBBのさらなる延期、アップグレードおよび更新の一時停止)は、Windows 10 バージョン1511に追加されたポリシー設定であり、ローカルコンピューターポリシーやグループポリシーを使用して、以下のポリシーで構成できます。CBBへの機能アップグレードの提供は、CBBへの配布開始後さらに最大8カ月延期できます。その他の更新については最大4週間延期できます(画面5)。また、緊急時には、このポリシーにある「アップグレードおよび更新を一時停止する」オプションを有効にすることで、次に新しい機能アップグレードや更新プログラムが公開されるまで、問題のある機能アップグレードや更新をブロックできるそうです。きちんと動作するのかは未確認です。

・コンピューターの構成\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\Windows Update\アップグレードおよび更新を延期する

Windows 10 バージョン1607では、ポリシー設定が以下の場所に変更されました。ポリシーの場所や名称だけでなく、機能的にも変更が加えられています。機能更新プログラムは最大180日、品質更新プログラムは最大30日延期できます。また、CBBだけでなく、CBに対する機能更新プログラムの延期も可能になりました。緊急時にはこれらのポリシーにある「機能更新プログラムの一時停止」や「品質更新プログラムの一時停止」オプションを有効にすることで、機能更新プログラムを最大60日、品質更新プログラムを最大35日間、受信しないようにブロックすることができます。この一時停止の仕様もまた、Windows 10 バージョン1511とは変わっています。

・コンピューターの構成\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\Windows Update\Windows Updateの延期\機能更新プログラムをいつ受信するかを選択してください
・コンピューターの構成\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\Windows Update\Windows Updateの延期\品質更新プログラムをいつ受信するかを選択してください

Windows 10のWindows Updateのポリシー設定を編集するには、Windows 10のバージョン(ビルド)に一致した「管理用テンプレート」(C:\Windows\PolicyDefinitions\WindowsUpdate.admx)を使用する必要があります。

グループポリシーで管理する場合は、Windows 10のバージョン(ビルド)ごとにグループ化して、別々にポリシーを管理する必要があります。また、Windows 10のバージョン(ビルド)ごとにWindows Updateの管理用テンプレート(C:\Windows\PolicyDefinitions\WindowsUpdate.admx)が異なるため、あるバージョン(ビルド)のグループポリシーを編集できる端末を別々に用意する必要があります。ドメインコントローラーの「グループポリシーエディター」で全てを編集するというわけにはいきません。

●新しいポリシー設定は今後も続々と追加されるかも……

Windows 10 バージョン1607では、Windows Update for Business以外にも、以下のWindows Updateのポリシー設定が増えています。

・コンピューターの構成\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\Windows Update\アクティブ時間内の更新プログラムの自動再起動をオフにします
・コンピューターの構成\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\Windows Update\更新プログラムをインストールするための自動再起動の期限を指定してください
・コンピューターの構成\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\Windows Update\Windows Update のすべての機能へのアクセスを削除する
・コンピューターの構成\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\Windows Update\Windows Update からドライバーを除外する

「アクティブ時間内の更新プログラムの自動再起動をオフにします」ポリシーは、アクティブ時間をポリシーで設定するためのものです。

「更新プログラムをインストールするための自動再起動の期限を指定してください」ポリシーは再起動のオプション(前出の画面4)で、ユーザーが再スケジュール可能な期間を2日から最大14日に変更するポリシー設定です。このポリシーによって、自動再起動までの期限が自動的に延長されるわけではありません。

「Windows Updateのすべての機能へのアクセスを削除する」ポリシーは、2016年10月の累積的な更新プログラム「KB3197954」で追加された、ビルド14393.351以降で利用可能なポリシー設定です。このポリシーを有効にすると、Windows Updateの「更新プログラムをチェック」「ダウンロード」「インストール」ボタンが無効になり、ユーザーによる手動操作が制限されます。

最後の「Windows Updateからドライバーを除外する」ポリシーは、品質更新プログラムとして配布されるデバイスドライバーのインストールを除外するポリシー設定です。

ポリシー設定の「サポートされるバージョン」は「Windows Server 2016以降またはWindows 10以降」となっていますが、これらのポリシーを利用できるのはWindows 10 バージョン1607およびWindows Server 2016です。確認したわけではありませんが、Windows 10 バージョン1511以前では利用できないと思います。「サポートされるバージョン」で判断することができないのは、不親切だとは思いませんか。

Windows 10 Insider Previewで配布されている開発中のビルドで確認すると、さらなる仕様変更や新しいポリシーの追加が行われるようです。これらのポリシーがWindows 10の次のバージョン(ビルド)で使えるかどうかは、次のバージョン(ビルド)が出るまでは分かりません。

Windows 10 Insider Previewのさらに新しい未公開ビルドでは、Windows Updateによる自動更新を、「Windows Defender」の更新を除いて最大35日間一時停止できるオプションが追加されるという話もあります。「35日」というキーワードからすると、Windows 10 バージョン1607のポリシーの「品質更新プログラムの一時停止」オプションと同じ機能を持つ設定オプションがWindows 10側に追加されるようなイメージでしょうか。

●Windows Update for BusinessとWSUSの共存は可能? 不可能?

Windows 10は、Windows Server 2012以降の「Windows Server Update Services(WSUS)」のクライアントとして、Windows 8.1以前と同じようにWSUSサーバから更新プログラムを受け取ることができます。Windows Server 2012以降のWSUSは品質更新プログラムと機能更新プログラム(機能アップグレード)の両方の配布に対応しており、WSUSクライアントの構成もWindows 8.1以前と同じようにポリシー設定で構成できます。

Windows 10 バージョン1511からはWindows Update for Businessが利用可能になりましたが、Windows Update for BusinessとWSUSは併用できないと考えている人は多いと思います。実際、マイクロソフトはそう説明してきましたし、Windows 10 バージョン1511の「アップグレードおよび更新を延期する」ポリシーの説明には、以下のように併用できないことが明記されています。

“Note: If the "Specify intranet Microsoft update service location" policy is enabled, then the "Defer upgrades by", "Defer updates by" and "Pause Updates and Upgrades" settings have no effect.”

ただし、これはWindows 10 バージョン1511でのこと。Windows 10 バージョン1607からは併用できるようになりました。そのことは以下の公式ドキュメントに明記されています。

・Manage updates using Windows Update for Business[英語](Windows IT Center)

“Specifically, Windows Update for Business allows for: (中略)・Integration with existing management tools such as Windows Server Update Services(WSUS), System Center Configuration Manager, and Microsoft Intune.”

筆者が以下の個人ブログで検証したことから考えると、実は、Windows 10 バージョン1511でも併用ができなかったわけではなく、併用したらどうなるか分からないというのが本当のところだと想像しています。

・Windows 10 の更新方法、WSUS と Windows Update for Business は共存できるかも(筆者の個人ブログ:山市良のえぬなんとかわーるど)

Windows 10 バージョン1607からは併用できるようになったはずですが、併用した場合、以下のようなトラブルが発生することがあるようです。作っているマイクロフト自身が、まだ併用したらどうなるのか分かっていなさそうですね。

既に解決済みのトラブルですが、WSUSからの更新プログラムのダウンロードが進まなくなるというトラブルもあったようです。修正されるまでのトラブルの解消方法は、更新プログラムのダウンロードと手動インストールでした。これでは、WSUSを導入している意味が全くありませんね。

Windows 10 バージョン 1607 および Windows Server 2016 の環境で、更新プログラムのダウンロードが途中から進まなくなる問題について(Japan WSUS Support Team Blog)

何が言いたかったのかというと、Windows Updateにお任せするのも、WSUSで管理するのも、一筋縄ではいかないということです。なお、WSUSの管理者ならおなじみの「wuauclt /detectnow」コマンドや「wuauclt /updatenow」コマンドは、Windows 10では全く機能しないのでご注意ください。

米Microsoftは10日、「Windows Essentials 2012」のダウンロード提供とサポートを終了した。


リリースノートのFAQでは、インストール済みの Windows Essentials 2012について、「既にインストールされているアプリケーションは、引き続き現在と同じように動作します。ただし、サポートされていない製品の使用をサポート終了日以降も続けると、セキュリティリスクが高くなります」とされている。

Windows Essentials 2012は、「メッセンジャー」「Windows Liveメール」「フォトギャラリー」「ムービーメーカー」「Windows Live Writer」「OneDrive」「Windows Liveファミリーセーフティ」の各ソフトで構成される無料スイート。システム要件やリリースノートのウェブページでは、Windows 8/7、Windows Server 2008 R2/2008に対応するとされているが、ダウンロードページではWindows 10/8.1への対応もうたわれていた。

Windows LiveメールはPOPプロトコルに対応しているため、OSに標準搭載されている「メール」アプリがWindows 10でPOPに対応するまで、Microsoftから無料で公式に提供されている唯一のPOP対応メールソフトとなっていた。なお、Microsoftでは、POPメールの受信について、ウェブメール「Outlook.com」へ転送することでも利用が可能としている。

フォトギャラリーについては、Windows 10/8.1/8に標準搭載の「フォト」アプリを利用すれば、画像の閲覧や編集、OneDriveを通じての共有が行えるとしている。Windows Live Writerは、オープンソースソフト「Open Live Writer」で代替できるとのこと。

Windows Liveファミリーセーフティについては、Windows 8以降でOSの機能に組み込まれた上で「Microsoftファミリーセーフティ」の名称に変更されている。Windowsのユーザーアカウントが「標準」に設定されたMicrosoftアカウントの利用時間などを、ウェブサイトで設定可能となっている。

OneDriveについては、OSに組み込まれているWindows 7以外の環境では、以前からインストールができなかった。また、メッセンジャーについても、2013年4月にSkypeと統合され、サインインできない状態だった。

現時点で代替のないムービーメーカーについて、MicrosoftではWindows 10向けのアプリをWindowsストアで提供予定としていたが、記事執筆時点では提供されていない。

なお、Windows Essentials 2012は、以前は「Windows Live Essentials 2011」としてWindows Vista向けに、「Windows Live Essentials 2009」としてWindows XP向けに提供されていたが、いずれもすでに提供が終了している。

“今すぐ読みたい!人気記事”では、窓の杜に掲載した記事でアクセス数が多く、掲載時から現在まで長く読まれている人気の記事を再紹介していきます。なお、情報は掲載当時のものであり、最新の状況とは異なる場合もあるので注意してください。

ワザその2:“Microsoftアカウントなし”でWindows 10を使ってみる

Windows 10では、Microsoftアカウントを用いてログインするのが一般的だが、Windows 7以前と同様にローカルアカウントでのサインインにも対応している。方法は簡単、Windows 10のインストール時にMicrosoftアカウントの作成・入力をせずにスキップするだけだ。もし、この選択肢に気づかずにMicrosoftアカウントを用いる方法のままインストールを完了している場合は、[設定]-[アカウント]-[メールとアカウント]画面からローカルアカウントに切り替えられる。

セッションのタイトルは「Windowsストアは業務の邪魔者? ~企業向けWindowsストアを活用した最適なアプリ展開と管理手法~」というものでしたが、“邪魔者”というネガティブなワードを使ったのには理由があります。

Windows 10をインストールすると、必ずデフォルトでWindowsストアがインストールされています。2015年9月時点で、Windowsストアは66万9000個のアプリがそろっており、さまざまな用途で利用できます。しかし、このWindowsストアの中にはゲームや音楽、映画といった業務に必要ないアプリも多く含まれており、お客さまの中には「Windowsストアを無効化するにはどうすればいいのか」と聞く人もいます。

このWindowsストアはコンシューマ向けの機能だと思われがちですが、実は企業内で使うことで、多くのメリットが生まれるのです。

●ビジネスでWindowsストアを使うメリット

ビジネスでWindowsストアを使うメリットは、大きく分けて3つあります。まずは優れたアプリによって業務を効率化できる点です。

普段、自分がスマートフォンを使うシーンを思い浮かべてみてください。例えば、人と連絡を取るときには「LINE」を、料理をしたいと思ったときに「クックパッド」のアプリを開いたりしませんか? 買い物をするときに「Amazon」のアプリを開く人もいるでしょう。

業務におけるWindowsストアも、これと同じような役割だといえます。例えば、ToDo管理をしたい場合には「Wunderlist」のアプリ、売り上げの管理をしたい場合には「Dynamics 365」のアプリ、大量データの可視化をしたい場合には「PowerBI」アプリなど、生産性を向上させるためのアプリを用意しています。

ただし、業務では自社開発のアプリを利用しているケースもあると思いますが、その場合もマイクロソフトが提供している「Bridge Tool」を使えば、Webアプリやデスクトップアプリ、iOSアプリが、Universal Windows Platform上で動作できるようになります。詳細は以下のリンクをご参照ください。

・Webアプリ:ホストされたWebアプリ
・デスクトップアプリ:Desktop Bridge
・iOS アプリ:iOS用Windowsブリッジ

将来的には、お客さまの全てのアプリケーションを、Windowsストアからダウンロードし、アプリを一括管理できる体制が作れるよう開発を進めているところです。

●Windowsストア上のアプリが「安全」な理由

Windowsストアアプリを使うメリットの2つ目は「セキュリティ」です。Windowsストアにアプリを掲載するには、マイクロソフトによる厳重な審査を通過する必要があります。必ずWindowsストアポリシーの規則に準じている必要があり、違反するものについては一切通りません。金銭詐欺を目的としていたり、マルウェアが埋め込まれていたり、不正に個人情報を収集したりするようなアプリは、Windowsストア上にはないのです。

また、Windows 10の「Device Guard(コード署名ベースの不正アプリ実行防止機能)」と組み合わせることで、業務端末をよりセキュアな環境にできます。

全ての業務アプリをブリッジツールを用いて、Windowsストアからダウンロードできるようにし、Device GuardでWindowsストアから提供されたアプリのみを実行可能にすることで、信頼できないWebサイトからダウンロードされたアプリや、なりすましメールによる標的型攻撃の対策にもなるのです。

●アプリの管理と展開を効率的に

また、企業向けのWindowsストアを使うことで、管理者が許可したアプリのみをダウンロードさせることが可能になり、管理も楽になります。

管理者が企業向けWindowsストアWebポータルにアクセスし(※Azure ADの管理者アカウントが必要)、展開するアプリを選ぶと、ユーザーがWindowsストアのアプリを起動した際に、そのアプリのみが表示されるようになります。企業向けWindowsストアのメリットは以下の4つが挙げられます。

1. 組織専用のストア(プライベートストア)を構築可能
2. ライセンスの再利用、再配布
3. 請求書や注文書で有料アプリのまとめ買いが可能
4. アプリの更新の自動化

特にプライベートストアは管理者にとって非常に便利な機能になります。通常のWindows ストアと比較して、アプリやゲーム、ミュージック、映画とテレビのタブがなく、管理者が認めたアプリのみが表示されます。

アプリの展開については、無償アプリと有償アプリでフローが変わりますが、どちらにせよ、アプリを入手してユーザーに展開することは容易です。Windowsストアは、企業の生産性やセキュリティを高める切り札になり得る機能です。“邪魔者”扱いせずにうまく使えば、管理者のアプリ展開や更新の負担も削減できるのです。

Windows OSに標準搭載されている仮想化システムHyper-Vは、これまでOSのバージョンアップとともに幾つかの機能が追加されてきた。

Windows 10(Anniversary Update以降)やWindows Server 2016では、新たに「Windows NAT(以下WinNATと呼ぶ)」というNAT(ネットワークアドレス変換)機能が搭載されているので、本TIPSではそれを紹介する。

●ネットワークアドレス変換を行うNATとは?

NATとは、IPアドレスやTCP/UDPなどで使用しているポート番号を変換して通信する機能のことだ。一般的には、組織内や家庭内にある多数のネットワーク機器をインターネットに接続する時に使われていることが多いだろう(ブロードバンドルーターや無線LANが持つ標準的な機能)。

一般的にローカルのLAN上ではプライベートIPアドレスを使ってネットワークを構築する。そこから外部(インターネット)へ接続するときは、グローバルIPアドレスだけで通信できる必要がある。その際、パケット中の送信元IPアドレスやポート番号のフィールドを適宜書き換える機能をNATという。

NATを使えば、多数の機器をインターネットに接続できるようになるだけでなく、多くのネットワーク機器の「生の」IPアドレスを隠蔽(いんぺい)できるので、セキュリティ的にも少し安全になる。

●NATが使えなかった従来のHyper-V

Hyper-Vなどの仮想化システムを使って環境を構築する場合、仮想マシンをグループ分けするために、仮想的なネットワークも同時に使うことが多い。

だが従来のHyper-VにはNATの機能がなかった。そのため、例えば「内部ネットワーク」(Hyper-V内部で閉じているネットワーク)を作ると、そこに接続したシステムから外部へアクセスするために、ルーターやDHCPサーバなどの機能も(何らかの方法で)用意せねばならず、面倒であった。

Hyper-V以外のシステムでは既にNATをサポートしているものも多く、内部ネットワークを使いながらもインターネットと通信するといったことが簡単にできた。

●WinNATとは?

それと同じことがWindows Server 2016とWindows 10(Anniversary Update)のHyper-Vでも可能になった。それがWinNATである。

WinNATは、主にWindowsコンテナ機能をサポートするために用意された機能である(Windowsコンテナについては次のTIPS参照)。Windows 10やWindows Server 2016で導入されたHyper-Vコンテナでは、Hyper-V上にコンテナ用の仮想マシンを作成してIPアドレスを割り当てている。DockerをインストールするとWinNATが自動的に設定されるものの、WinNAT自体はDockerとは関係なく使うことができる。

●現在のWinNATには制約がある

WinNATはまだ導入されたばかりで、現在の実装には次のような制約がある。

・WinNATを使うためには、Windows 10 Anniversary Update以降かWindows Server 2016(以降)のHyper-Vが必要
・Hyper-V上の仮想マシンでのみWinNAT機能を利用可能。Hyper-V上のWindows Hyper-Vコンテナ(Docker)でも利用可能
・WinNATネットワークの管理にはPowerShellが必要。GUIの管理ツールはない
・NATの対象にできるIPアドレスは1セットのみ定義可能。複数のWinNATネットワークを作ることはできない。複数の内部ネットワークをNATの対象にしたければ、それらを全部含むような大きなIPアドレス範囲をWinNATのIPアドレス変換の対象として定義すること
・NATの内側と外側でIPアドレス(の範囲)が重複するような設定は不可
・IPアドレスやデフォルトゲートウェイ、ドメイン名、DNSサーバアドレスなどを仮想マシンに自動配布する機能(DHCPなど)はない。手動でIPアドレスなどを設定すること
・ただしWindowsコンテナ(Docker)を使う場合は、コンテナに対してDockerのエンジンが自動的にIPアドレスを割り当ててくれるため、ユーザーが管理する必要はない

●WinNATの導入手順

WinNATを使い始めるための手順は次のようになる。

1. Hyper-Vの「内部ネットワーク」仮想スイッチを作成する。Hyper-Vの管理ツールにある仮想スイッチマネージャで作成してもよいし、後述のPowerShellで操作してもよい
2. 作成した仮想スイッチに対して、静的にIPアドレスとサブネットマスクを割り当てる。これも、仮想ネットワークアダプターにあるTCP/IPv4プロパティ画面で操作してもよいし、PowerShellでもよい
3. 2.で作成した仮想スイッチに対して、Set-NetNatコマンドレットで、WinNATとして利用するIPアドレスの範囲とネットマスクを定義する
4. 作成した仮想スイッチを仮想マシンにアタッチして起動する
5. 仮想マシン内でネットワークインタフェースにIPアドレスやゲートウェイ、DNSサーバのアドレスなどを設定する

Windowsコンテナ機能をインストールしていると、既に仮想スイッチが作成されていることがある。その場合は、定義済みの仮想スイッチを使って4から作業すればよい。もしくは、より広いIPアドレス範囲をカバーする、新しいWinNATを設定し直して利用してもよい。

●WinNATを使ってみる

では実際にWinNATを設定してみよう。以下の操作は、管理者権限のあるPowerShellを起動して実行すること。

●既存のWinNATの確認

最初にGet-NetNatを実行して、何も表示されないことを確認しておく。何か表示されたら、既にWinNATのインタフェースが定義されているということである。その場合は「Get-NetNat | Remove-NetNat」などとして削除するか、そのまま使うか検討する。

PS C:\> Get-NetNat ……既にWinNATが設定されていないかどうか調べる
PS C:\> ……何も表示されなければWinNATは未設定

●内部仮想スイッチの作成

次にPowerShellのNew-VMSwitchでHyper-Vの「内部仮想スイッチ」を1つ作成する。以下では「WinNAT」という名前を付けて作成しているが、既存のものと重複しなければ何でもよい。

【詳報】Win32アプリが動く“ARM版Windows 10”はフル機能搭載の完全なるWindows 10

 

Microsoftは12月8日~9日(現地時間)の期間で、開発者向けイベント「WinHEC Shenzhen 2016」を中国深セン市内のホテルで開催している。


初日の基調講演では、Microsoft Windows & Devices担当上級副社長 テリー・マイヤーソン氏が登壇して、同社のデバイス開発の戦略などを説明した。

この中でマイヤーソン氏は「現在PCセグメントでは、2in1デバイスのような機器が急成長している。特に若い世代を中心にコネクティビティや、より長時間のバッテリ駆動時間を望む声が少なくない。我々はそうした声に応えて、ARM版のWindows 10をQualcommとともにリリースしていきたい」と述べ、同社がARM版のWindows 10を投入することを明らかにした。同氏はARM版Windows 10を来年(2017年)に投入するとしており、Qualcommの複数のSoCで動作する予定。

■フルネイティブのARM ISAに対応したARM版Windows 10。x86エミュレータでWin32アプリを実行

現地時間午前9時半から行なわれたWinHECの基調講演は、前半は割と低調な内容でスタートし、聴衆もこのまま内容がないまま終わるのかと思い始めていた頃、マイヤーソン氏が突如インパクトのある発表を始めた。それが、ARM版Windows 10という隠し球だ。

MicrosoftはARM向けのOSと言えば、Windows 10 Mobileや組み込み向けなどで、PC向けではARMバージョンを用意してこなかった(Windows 8世代ではWindows RTと呼ばれるバージョンが用意されていたが、Windows 10になると同時にRTは終了した)。

しかし、今回発表したARM版Windows 10は、そのWindows RTとも異なるフル機能を搭載したネイティブARM OSとなるWindows 10だ。機能はx86/x64版のWindows 10と同じく、完全な機能を備えており、Windowsエクスプローラー、タスクマネージャー、Cortana、Edgeなどは現行のx86版Windows 10と同等である。

マイヤーソン氏のデモでは、実際にタスクマネージャーを開いてCPUの負荷率を見たり、エクスプローラーでファイルを開いたり、Edgeの機能を利用してWebブラウズをしたり、ペンモードにしてペンで手書きメモをとったりと、Windows 10で行なえる標準的な操作を実演した。

マイヤーソン氏によれば、これらの標準機能は「ARMネイティブで作られている」とのことで、OSのカーネル部分も含めてARM向けのバイナリとして実行されている。なお、デバイスマネージャーから、このARM版Windows 10が64bit ARM(ARMv8)に基づいていることも確認できている。

Windows 8世代のWindows RTとの違いは、デスクトップアプリの実行が許可されていることだ。Windows RTでは、デスクトップアプリの実行はWindows RT標準のアプリ(メモ帳など)かOffice RTのみで、サードパーティのデスクトップアプリを実行することができなかった。

しかし、新しいARM版Windows 10では、「ARMネイティブのバイナリを実行することもできるし、エミュレータを通してWin32アプリを実行することもできる」との通り、アプリベンダーが作成したARMバイナリのデスクトップアプリを実行することもできるし、バイナリトランスレータと呼ばれるCPUの命令セットを変換しながら実行するソフトウェアを介して、x86向けに作られたWin32アプリのバイナリを実行することもできるという。

気になるのはそのバイナリトランスレーションの速度だが、デモでは代表的なサードーパーティ製Win32アプリと言えるPhotoshopをそのバイナリトランスレーション機能を利用して実行している様子が公開された。

ただ、デモで見せられたのはメニューの表示程度で、実際に写真をレタッチする様子が表示されたわけではない。マイヤーソン氏によれば「プログラムのうち、グラフィックスの部分はCPUに依存しないように書かれていることが多く、例えばDirectXなどを呼び出して実行していれば速度低下はあまり感じないだろう。しかし、CPUに関しては変換が入るので当然速度低下はある。ただしそれはアプリによりけりで、3D CADのようなCPUに対して高負荷なアプリであれば厳しいが、そうではなくもう少しカジュアルなアプリやビジネスアプリなどであれば問題ないと思う」と説明している。

■Qualcommは複数世代のSoCで積極的にサポートしていくと明らかに

ステージには、Qualcomm Technologies 上級副社長 兼 Qualcomm CDMA Technologies 社長 クリスチアーノ・アモン氏が登壇し、Qualcommのサポート状況などについて説明した。アーモン氏によれば「我々はこのWindows 10を複数製品で、長期間に渡ってサポートしていく」として、今後Qualcommが重要なプラットフォームとしてARM版Windows 10を積極的にサポートしていくことを明らかにした。

アモン氏はHPが発売したWindows 10 Mobile搭載のスマートフォンとなるElite X3を示し、「今回のデモに利用したタブレットは、このElite X3に採用されているSnapdragon 821とまったく同じSoCを利用して行なわれている」と述べ、現在のSnapdragon 821でx86バイナリトランスレータも含めた機能が実現できるとアピールした(ただし、デバイスマネージャ上ではSnapdragon 820と表示されていた)。

今回の基調講演ではどのQualcommのSoCが利用可能かは明らかにされておらず、例えばミッドハイ向けのSnapdragon 600シリーズなどでサポートされるのかなどは今後の情報公開を待つ必要があるだろう。